子育ての悩み、ひとりで抱えていませんか——情報があふれる時代の「比べない」子育て

夜、子どもを寝かしつけたあとにスマホを開く。SNSには、手の込んだお弁当、字のきれいな子、英検に受かった子。検索すれば「〇歳までにやるべき10のこと」。閉じる頃には、なんだか自分の子育てが減点されたような気持ちになっている——。そんな経験はないでしょうか。今回は、情報があふれる時代の子育ての悩みとの付き合い方を考えます。

悩みが増えたのではなく、「比べる材料」が増えた

子育ての悩み自体は、いつの時代にもありました。変わったのは、比べる相手の数です。かつては近所や親戚の範囲だった「よその子」が、いまはインターネットを通じて全国の——それも、それぞれの家庭の「一番よく撮れた瞬間」だけが——目に入ってきます。こども家庭庁の調査が示すように、インターネットはすでに小学生の97.2%が利用する生活基盤であり、親の側も同じ情報の海の中にいます。比べる材料が無限にあれば、劣って見える点も無限に見つかる。悩みが深まりやすい構造の中に、私たちはいるのだと思います。

「正しい子育て」は、時代とともに変わってきた

もう一つ、知っておくと少し楽になることがあります。育児の「常識」は、これまで何度も変わってきた、ということです。授乳のしかた、抱き癖、離乳食の進め方——かつて正しいとされた方法が、その後の知見で見直された例は少なくありません。今まさに「べき」と言われていることの中にも、10年後には変わっているものがあるでしょう。

だからといって専門家の知見が無意味なわけでは、もちろんありません。言えるのは、「絶対の正解」を探すことに、あまり体力を使いすぎないほうがいい、ということです。

「データを頼る」か「わが子を見る」か——両方でいい、という話

一方には、知見やデータを頼りにする良さがあります

公的な調査や指針は、たくさんの家庭を見渡して得られた「傾向」を教えてくれます。わが家の思い込みを修正してくれる、貴重な外の目です。このサイトの記事でも、できるだけ公的な出典を示しながら書いているのは、そのためです。

他方には、目の前の子どもを最優先する良さがあります

ただし、どんな統計も「平均的な傾向」であって、わが子そのものではありません。データがどうであれ、目の前の子が笑っているか、よく食べてよく眠っているか、夢中になれるものがあるか——それを一番よく観察できるのは、毎日そばにいる親御さんです。

この二つは対立するものではなく、行き来するものだと思います。データで大きな地図を確かめ、日々はわが子の顔を見て歩く。「正解探し」から「わが子観察」へ、重心を少し移すだけで、情報の波に飲まれにくくなります。

家庭の外に、「居場所」と「相談相手」を持つ

国立青少年教育振興機構の調査では、体験活動が豊富な子どもほど自己肯定感が高い傾向が報告されていますが、体験の場は同時に、親にとっての「話し相手ができる場」でもあります。教室や地域活動の先生、同じ年頃の子を持つ親同士——家庭と学校以外に子どもを見てくれる人がいると、「うちの子、家ではこうなんですが」と話せる相手が増えます。親の悩みは、解決しなくても、話せるだけで軽くなることがあります。

なお、悩みが深く、眠れない・気持ちが沈む状態が続くようなときは、ひとりで抱えず、お住まいの自治体の子育て相談窓口や保健センターなどの専門機関に相談してください。頼ることは、弱さではありません。

まとめ——正解は、お子さんの中にあります

情報の海の中で子育ての「正解」を探し続けるより、目の前のお子さんが夢中になる瞬間を一つずつ増やしていく——そのほうが、親子ともに呼吸がしやすいのではないでしょうか。マナビバも、子どもにとっては夢中になれる場所、親御さんにとっては気軽に子どもの話ができる場所でありたいと思っています。

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参考・出典

※本記事は公開時点の公的資料・調査等をもとに作成しています。心身の不調が続く場合は、自治体の相談窓口や医療機関にご相談ください。

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