子どもとゲーム——「禁止」と「放任」のあいだにある選択肢

「ゲームばかりで宿題をしない」「取り上げると大げんかになる」。子どもとゲームの問題は、子育ての悩みの定番になりました。一方で、ゲームがきっかけでプログラミングに興味を持つ子がいるのも事実。「禁止」と「放任」の二択で考えると苦しくなるこのテーマを、公的な情報をもとに整理してみます。

まず、実態から

こども家庭庁の「令和6年度 青少年のインターネット利用環境実態調査」によると、小学生(10歳以上)の66.5%がゲーム機でインターネットを利用しています。スマートフォンやタブレットでのゲームも含めれば、ゲームはもはや子どもの遊びの標準装備。「うちの子だけがやりすぎている」と感じたら、まず「みんなやっている時代」という前提から出発するほうが、冷静に考えられそうです。

「ゲーム障害」について、正確に知っておく

2019年、WHO(世界保健機関)は国際疾病分類(ICD-11)に「ゲーム行動症(ゲーム障害)」を加えました。ここで大事なのは、その定義です。厚生労働省の資料(久里浜医療センター・樋口進氏)によると、診断の目安は、①ゲームの時間や頻度を自分でコントロールできない、②ほかの関心事や日常の活動よりゲームを優先する、③生活に問題が起きてもゲームを続ける・むしろ増える——こうした状態が重症で、学業や家族関係など生活に著しい支障をきたし、原則として12か月以上続く場合とされています。

つまり、「長時間遊んでいる」こと自体が病気なのではありません。夢中で遊んでいても、学校に行き、食事や睡眠がとれ、ほかの活動もできているなら、それは「よく遊ぶ子」です。逆に、生活が壊れていくサイン(昼夜逆転が続く、やめさせようとすると激しく荒れる、ほかのすべてに興味を失う)が長く続く場合は、自己判断で抱え込まず、医療機関や自治体の相談窓口に相談することをおすすめします。

「ルールで縛る」をめぐる議論——香川県の条例を例に

2020年、香川県は「ネット・ゲーム依存症対策条例」を制定しました。ゲームは平日60分までを目安とするなどの内容を盛り込んだ、全国初の条例です。

この条例をめぐっては、一方で「子どもの生活リズムを守るために大人が目安を示すのは当然だ」という支持があり、他方で「一律の時間制限に科学的な根拠はあるのか」「家庭のことに行政がどこまで踏み込むべきか」という批判もあり、大きな議論になりました。専門家の間でも意見が分かれるテーマだということ自体が、私たち親にとっては重要な情報だと思います。「これが正解」と言い切れる基準は、今のところ存在しない——だからこそ、各家庭が考えて決めるしかないのです。

「禁止」と「放任」のあいだにある工夫

  • 時間ではなく「生活の順番」で決める——「宿題と明日の準備が終わったらゲーム」のように、守るべきものを先に置く考え方があります。
  • ルールは子どもと一緒に決める——自分で決めたルールのほうが守られやすい、という見方があります。破ったときのペナルティまで本人に決めさせるご家庭もあります。
  • 親がゲームの中身を知る——何のゲームの、どこが面白いのか。話を聞いてみると、実は友達との大事な社交場だったと分かることもあります。
  • 「遊ぶ側」から「作る側」への橋をかける——ゲームが好きということは、ゲームの仕組みへの興味の入り口を持っているということ。Scratchなどで自分のゲームを作る体験は、「好き」を学びに変える一つのルートです。

まとめ——正解は、お子さんの中にあります

ゲームとの付き合い方に、専門家も一致する「唯一の正解」はまだありません。だからこそ、データと定義を知ったうえで、わが子の生活全体を見て判断する——それが親にできる現実的な構えだと思います。そして、ゲーム好きのエネルギーが「作る側」で花開くかどうかは、試してみないと分かりません。一度、体験の場でお子さんの目の色を確かめてみませんか。

🤖 まずは「体験」から始めてみませんか?

秩父のロボット教室・プログラミング教室「マナビバ」では、無料体験を随時受け付けています。お子さんが夢中になる瞬間を、ぜひ間近で見てみてください。向いているかどうかは、やってみるのが一番確実です。

▶ 無料体験のお申し込みはこちら
▶ 教室の紹介を見る

参考・出典

※本記事は公開時点の公的資料・調査等をもとに作成しています。お子さんの生活やこころの状態に関するご心配は、医療機関や自治体の相談窓口にご相談ください。

コメント