「タブレットばかり見て……」とため息をつきたくなる一方で、学校からは1人1台の端末が配られ、宿題もタブレットで出る時代。「取り上げるべき?でも学校で使うし……」と、親としてどう構えればいいのか迷いますよね。今回は、公的なデータと指針をもとに、家庭でのタブレットとの付き合い方を考えてみます。
もう「使わせない」は選べない時代に
国のGIGAスクール構想により、小中学生に1人1台の学習用端末と高速ネットワークが整備されました。ねらいは、一人ひとりに合った「個別最適な学び」と、みんなで考えを持ち寄る「協働的な学び」の実現です。つまり学校教育の側が、端末を学びの道具として使う前提に変わったということです。
実態のデータも見てみましょう。こども家庭庁の「令和6年度 青少年のインターネット利用環境実態調査」によると、小学生(10歳以上)の97.2%がインターネットを利用しています。利用する機器はスマートフォン75.4%、学校から配布されたGIGA端末72.6%、ゲーム機66.5%、テレビ64.2%と続きます。もはや「触れさせない」という選択は現実的ではなく、「どう付き合うか」を考える段階にある、というのが実情のようです。
幼いお子さんの場合は、少し事情が違います
一方、未就学のお子さんについては、国際的なガイドラインがあります。WHO(世界保健機関)は2019年に、2歳未満にはスクリーンタイム(画面を見る時間)を推奨しない、2〜4歳は1日1時間未満、少ないほど良いとする指針を示しました。日本でも日本小児科医会が「スマホに子守りをさせないで!」という啓発活動を行っています。
これは「絶対に見せてはいけない」という意味ではなく、幼児期は体を動かす遊びや人とのやりとりの時間を優先しましょう、という趣旨と受け止めるのが自然だと思います。発達について気になることがあれば、かかりつけ医や地域の相談窓口に相談してみてください。
「時間で区切る」か「中身で区別する」か——二つの考え方
一方には、「時間で区切る」考え方があります
「1日○分まで」と決めるやり方です。分かりやすく、生活リズムを守りやすいのが長所です。夜の睡眠時間を確保するために「寝る前○時以降は使わない」と時刻で区切るご家庭もあります。
他方には、「中身で区別する」考え方があります
同じ1時間でも、動画をただ眺めている時間と、絵を描いたりプログラミングで作品を作ったりしている時間は、性質が違うのではないか——という見方です。この考え方では「受け身の視聴は短めに、創作や学習の利用は柔軟に」と、使い方によってルールを変えます。ただし線引きが難しく、親の判断が問われる面もあります。
どちらか一方ではなく、「平日は時間で、休日は中身で」のように組み合わせているご家庭もあります。正解は一つではありません。
ルールづくりのヒント
- 子どもと一緒に決める——親が一方的に決めたルールより、本人が決定に関わったルールのほうが守られやすい、という考え方があります。
- 「やめたあとに何をするか」をセットで用意する——タブレットを置いた先に楽しいこと(外遊び、工作、家族の時間)がないと、なかなか手放せないものです。
- 大人も同じルールに参加する——「ごはん中はスマホを見ない」を親も守ると、説得力が変わります。
- 「見る」から「作る」への入り口を用意する——タブレットは消費の道具にも、創作の道具にもなります。Scratchなどの無料ツールで「作る側」を体験させてみるのも一案です。
まとめ——正解は、お子さんの中にあります
タブレットは敵でも味方でもなく、使い方しだいの道具です。時間で区切るか、中身で区別するか、わが家のルールをどう作るか——考え方の軸が定まると、日々の「もうやめなさい!」も少し変わってくるかもしれません。そして、端末が「作る道具」に変わる瞬間を見てみたい方は、ぜひ一度、教室でのお子さんの様子をご覧になってください。
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参考・出典
※本記事は公開時点の公的資料・調査等をもとに作成しています。お子さんの健康・発達に関するご心配は、かかりつけ医や専門機関にご相談ください。


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